相談時の状況
電話にてご相談頂き後日、事務所へお越し頂きました。ご本人様が来所困難な為、ご主人と面談させて頂きました。
ご主人が年金事務所にて手続きを進められていましたが書類作成や年金事務所とのやりとりに大きな負担を感じていらっしゃいました。
社労士による見解
この方は17年程前より不眠や漠然とした不安感があり精神科を受診し、うつ病と診断されました。その後も症状は悪化し次第に幻覚や幻聴の症状が出始め、夜間に興奮状態となる事がしばしばありました。
精神科に入院治療を行い幻覚や幻聴の症状は治まっていきましたが意欲の低下や会話量の減少がみられるようになり現在に至るまで自宅から出る事が出来ない日々が続いていました。
日常生活面も意欲の低下から家事を行う事が出来ず家族からサポートがなければ日常生活がままならない状況でした。
ヒアリングの結果、障害認定日においてすでに障害等級に該当しており現在の状態も障害等級に該当している可能性が高いと判断しました。
相談から請求までのサポート
受診状況等証明書、認定日時点の診断書、現症の診断書をすでに取得されていらっしゃいましたので、内容をチェック不備等がない事を確認致しました。
診断書との整合性に配慮しながらヒアリングした日常生活の状況を病歴就労状況等申立書に詳細に記入し、必要書類を揃え年金事務所にて裁定請求致しました。
結果
障害基礎年金2級に認められ年間約123万円を受給しました。
遡及も認められ総額約640万円を受給しました。
小さいお子様もいらっしゃいましたので将来的な不安が少し取り除けたと安心されました。
時効の関係で約10年分の年金が時効消滅となった事案です。もし障害認定日に障害年金制度を知っていれば受給出来ていたはずの年金です。
結果論ですが金額に換算しますと、1千万超の年金が受け取れていた可能性がある計算になり、このような事案が発生しない為にも障害年金制度の周知に努めたいと考えます。