精神疾患の障害年金|受給のポイントを社労士がわかりやすく解説
1. 障害年金の対象となる精神疾患
精神疾患で障害年金の対象になるものは統合失調症、うつ病、双極性障害等、高次脳機能障害、発達障害、知的障害、てんかん等です。
人格障害や神経症は原則対象外ですが、精神病の病態を示している場合は統合失調症・気分障害に準じて判断されます。
対象となる主な精神疾患の病名は次のようなものが挙げられます。
- 統合失調症
- うつ病
- 発達障害(ADHD、自閉症スペクトラム症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群、学習障害など)
- 双極性障害(躁うつ病)
- 知的障害
- 気分変調症
- 高次脳機能障害
- てんかん
- 若年性認知症
- トゥレット症候群 など
精神疾患によって、仕事や日常生活に大きな制限が生じている場合、障害年金を受給できる可能性があります。
精神の症状は外見から分かりにくいため、制度の存在を知らなかったり、「自分は対象にならない」と思い込んでいる方も多くいらっしゃいます。ですが、正しい情報を知ることで、障害年金の申請を検討する第一歩を踏み出すことができます。
【主な受給事例はこちら】
●統合失調症
統合失調症で障害基礎年金2級に認定された事例
●うつ病
記憶があいまいだったが、受給できた事例
●知的障害
軽度知的障害があり、一人暮らしをしているが、障害基礎年金2級を受給
●発達障害
就労中だけど受給決定
●高次脳機能障害
高次脳機能障害で障害厚生年金1級を受給
2. 受給の前提条件(初診日要件・保険料納付要件)
障害年金は、症状が重いだけでは受給できません。
✔ 初診日要件
初診日が「年金制度加入中」、「国内在住で60歳以上65歳未満」、「20歳前」の期間にある必要があります。
初診日は、後ほど説明する「障害年金の種類」や「等級」とも密接に関わる、とても重要な日付です。初診日によって申請内容自体が変わることもあるため、慎重に確認する必要があります。
また、初診日を証明するためには、当時受診していた医療機関に受診状況等証明書を作成してもらう必要がありますが、年月が経過していると証明が難しくなる場合もあります。そのため、できるだけ早めに準備を始めることが大切です。
*初診日の考え方(重要)
精神科の診断名は時間の経過で変わることがあります。病名が変わっても「同一疾病」として扱われるケースが多く、初診日の整理が非常に重要です。転院が多い方、昔の受診記録が曖昧な方は特に注意が必要です。
✔ 保険料納付要件
初診日の前日において
(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
(2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
※20歳前に初診日がある場合は納付要件不要。
ご自身の状況が対象になるか、一度整理してみませんか?
初診日が曖昧な方、納付状況が不安な方
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3. 障害年金の請求時期について
認定日請求と事後重症請求があります。
・認定日請求=初診日から1年6か月経過後に請求できます。
20歳前に初診日がある場合は「20歳到達日」または「初診日から1年6か月」の遅い日
・事後重症請求=その後、状態が悪化した時請求(ただし65歳の誕生日の前々日まで)
・障害認定日とは認定日のこと
障害認定日とは、原則として初診日から1年6か月が経過した日を指します。なお、1年6か月を待たずに症状が固定し、これ以上の回復が見込めない状態となった場合には、その日が障害認定日となります。
障害年金は、この障害認定日の時点における障害の状態が、障害等級(1級・2級・3級など)に該当するかどうかによって判断されます。
そのため、基本的には初診日から1年6か月を経過していなければ、障害年金の申請を行うことはできません(ただし、症状が固定している場合を除きます)。
精神障害による障害年金の申請では、この「初診日」と「障害認定日」を正確に確定させることが、手続きを進めるうえでの重要な第一歩となります。
4. 障害認定基準と等級の目安
障害の等級は「障害認定基準」「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」に基づき審査されます。
「診断書」「病歴・就労状況等申立書」をもとに病状の経過・療養状況・病状及び状態像、生活環境、就労状況等により総合的に判断されます。
障害年金は「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があり、初診日に加入していた年金制度によって、受けられる障害年金の種類と、その等級の範囲が異なります。
| 初診日に加入していた年金制度 | 障害年金の種類 | 障害等級(障害が重い方から1級) |
|---|---|---|
| 国民年金 | 障害基礎年金 | 1,2級 |
| 厚生年金 | 障害厚生年金 | 1,2,3級 |
障害基礎年金は、1級と2級までが支給対象ですが、障害厚生年金では3級も支給されるのが特徴です。
初診日時点で厚生年金に加入していた場合には、障害の程度が比較的軽いケースであっても、障害年金の支給対象となる可能性があります。
*障害等級
1級
日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度(常時援助が必要な状態)
2級
日常生活が著しく制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度。
3級
労働に著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度
(※初診日が厚生年金加入の方のみ)
5. ポイント
*精神の障害の程度は検査等で数値化できるものではないので、ご自身の日常生活状況、就労状況でどのような困難があるかを正確に医師に伝え、診断書に反映してもらうことが重要です。特に、就労している場合は、雇用体系、仕事内容、勤務先で受けている配慮等も記載して頂くことが大事です。
*病歴・就労状況等申立書は、発病から現在までの経緯、通院歴、困っている状況を具体的に記載します。
医師へ病状・日常生活状況等を正確に伝えられていない方、書類作成に不安がある方
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6. 請求手続きの流れ
初診日確認
↓
納付要件確認
↓
初診証明取得
↓
診断書作成依頼
↓
病歴・就労状況等申立書の作成
↓
提出
【ご相談について】
精神疾患の障害年金は、「症状の重さ」だけでなく「書類の整え方」や「伝え方」が重要です。病気を抱えながら手続きを進めるのは大きな負担です。
✔ 受給できる可能性があるか知りたい
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